心理発達コラム
フラッシュバックとは?
フラッシュバックとは、強い心理的なダメージを受けた記憶を突然、視覚や聴覚などで思いだし、あたかも、その場面にいたかのように感じて苦しむことです。これは経験した人にしか分からない苦しみですが、そういう体験をしたことがない人でも、何か恥ずかしい思いをしたり、嫌な経験をしたことを突然、思い出したりしませんか?
それがかなり強烈に追体験するような思いになることに近いかもしれません。
きっかけがある場合もあれば、何気ないふとしたきっかけで起こることもあります。また記念日反応といって、節目になる日や、周りの人が楽しみにしているような記念日でも同じ様な反応がおこることもあります。
こういう症状は、専門医やトラウマ専門のカウンセリングなどを受けたりしますが、日常生活がなんとか過ごせている人は、自分がそういう症状がでているということを自覚して、親しい人に打ち明けるだけでも違います。
特につらい時は、身近な人にそばにいてもらいましょう。
また、そういうことが、心理的なダメージを乗り越えたり、上手くつきあっていける方法の一つだと思ってください。
周囲の人にそういう方がいらっしゃっる場合、なんとか治そうと思うのでなくて、そばにいるだけでも意味があると思ってください。また、過度に体験を聞き出したりするのは、当事者だけでなく、聞いてしまった側も上手く整理できない場合があるので、無理はしないでください。
当事者の方が、どうしてもつらい場合は専門家に相談しましょう。
それは、恥ずかしいことではなく、誰にでも起こりうる心のメカニズムで、自分の心の安定をはかろうとしている振り子のようなものです。また、自閉症スペクトラムや虐待やDVを受けた方にも、にたような体験があるといわれています。
特に自閉症スペクトラムの方への対応の話は、また別の機会にしたいと思います。