心理発達コラム
勉強についていけないのですが、LDですか?
学年が上がるにつれて、具体物(目に見えるものを)から、抽象的なもの(目にみえないもの)に変わってきます。
例えば、算数なら、
りんご3個とりんご5個は具体的な数なので、数えて理解できることはできますが、
0.1と0.3を足すとなると、具体化できないこともないですが、
0.1と0.03を足したり、0.1と0.3をかけたり、わったりするには、難しくなってきます。
文字はひらがなやカタカナから漢字になり、どんどん画数が多くなり、一つの漢字でも複数の意味が多くでてきます。
また、字を読むだけでなく、意味を理解したり、自分で何かを考えたりする力というのは、各教科にも必要になります。
また、学年が上がるにつれて、授業時間が増えてきます、集中力の持続なども必要になってきます。
要するに、勉強というのは、色んな要素が含まれます。
勉強ができない=LD(学習障害)と考えてしまうと他の可能性を消してしまうことになり、結果的に、お子さんの本当に困っていることに目がいかなくなります。日常生活は、問題なくても、勉強などの作業になると、苦手なことが、クローズアップされる場合があります。
年齢が上がると進学や就職にも影響がでてきたり、本人が、自分が将来こんなことがしたいとか、もっとがんばりたいという意欲がなくなってきて、本来もっている力も発揮しにくくなります。
どういう場面でつまずいて、そういう状態になっているのか、専門家などに相談されて、苦手なことは、フォローしてもらい、得意なことは、伸ばしてあげるようにして、お子さんが、生き生きと生活できるように助けていってあげるのがいいと思います。