心理発達コラム
発達検査の結果は上がった方がいいのか?
発達検査とは、一つの仮説に基づいて、その基準から、現在のお子さんの様子をみるものです。
もし、検査得点だけを上げようと思えば、検査内容を反復練習すれば、得点を上げることもできるかもしれません。
しかし、私のような臨床心理士や、また、特別支援教育士や、他に資格で検査をされている方も、そのようなことを考えていません。
知的な力は、一つの仮説に基づいているので、すべてを計測できているわけではありませんが、氷山の一角のように、知的な力の一部分を見ています。
そういう観点で、検査では見えていないけれども、どんなところで、現実的に困っていて、伸ばせるところが、どんなところか?今、活用できることろはどんなところか?
そこをお手伝いするための、手がかりとするために検査を実施しています。
医療機関などでは、もちろん、診断にも使われますが、結果だけで全てを判断されているわけではありません。
結果が今までと思っておられるのと違ってショックな方もいらっしゃると思いますが、それだけ、今まで、色んな面で困っていたことがあったと思ってあげてもらえたらと思います。
人生は多様な生き方があると思います。
しかし、少しでもその多様な選択肢が増えたらいいと思いませんか?
それは、検査結果を血液検査などの数値と同じようにとらえて、本人に合わせた、ステップアップを考えずに、数字を追いかけるよりも大切なことのように思います。
少なくとも、ここケットでは、そういったお手伝いをしたいと思っています。