心のウォーミングアップバックナンバー
2014.03.21
優しさと寛容さの違い
2014/3/21
ここケット通信第24号です。
今回は考え方の話です。
「優しさ」と「寛容さ」って同じような意味で使われることが多いような気がします。
「優しさ」とは、相手の気持ちを考えて、その人の立場になって手をさしのべることと思うのですが。
「寛容さ」とは、ネットで適当にみただけなので、確証があるかどうかはわかりませんが、元々は、自分と異なる宗教の人を認めること。そこから、我慢すること→相手のことを認めること。になるそうです。
そう思うと、優しさとは能動的な感情で、寛容とは、受動的な感情なのかもしれません。
例えば、電車に乗っていて、高齢者に席を譲ってあげることは「優しさ」で、狭い隙間に無理やり体をねじ込んでくる、おばさんを黙って受け入れてあげるのが「寛容さ」なのかもしれません。
そう考えると、人と接する時に、自分の中にどちらがどれだけの割合があるのか?
どちらが得意なのか?と考えると少し、人との接し方も楽になるかもしれません。
優しくて寛容な人間って理想かもしれませんが、どちらもできる人ってそんなにいませんよね。
ちなみに、寛容の反対は、厳格です。こう思って考えてみると、優しくするということと、自分の中のルールを守る(厳格さ)というのは、同居している人もいると思います。
ただ、なんでも認める寛容さは、優しさとは違います。
相手にとっては、過ごしやすくても、自分にとってはどうですか?
少し、見つめなおしたいなと思える言葉だと思いました。
筆者:子どもの心と発達の相談ルーム「ここケット」代表:大畑豊(臨床心理士・公認心理師)
スクールカウンセラー・保育園・大学講師などもしています。